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2005年12月17日 (土)

もしキリストがサラリーマンだったら

すごい本を読んだ。今日のタイトルがその本の題名だ。一気に読んだ。読後の感想は「もう2回読んでみよう」だ。

この本の著者は鍋谷憲一牧師だ。実は、私の姉が家族ぐるみでお付き合いしている方だ。私はまだお会いしたことはないが、いつも想像を逞しくして、こんな方だろうと思い描いている。今回のこの本も実にユニークな本だ。もしキリストがサラリーマンだったらなんて、普通の人は着想すらできないだろう。でも、見事にそれが書き著されている。数ヶ月前まで私もサラリーマンだった。そのときの事を思い出しながら読んだのだが、果たしてこのような思考と行動が取れていただろうか。凡人の塊のような私には、到底及びもつかない行動が描かれていた。

実は鍋谷牧師も、もとサラリーマンだった。それも三井物産の敏腕商社マンだったと聞いている。それが48歳の時受洗して、52歳の時早期退職し、現在は文京区の根津教会の牧師という変り種だ。ご本人の意向を聞かずして言うのは僭越だが、この経歴そのものがユニークの極みだ。だからこそ、このすばらしい本が完成したのだと思う。

志のあるサラリーマンは、ぜひ一度読んでみて欲しい。自分がクリスチャンかどうかは全く関係ない。自分がどう生きるべきか真剣に考えている方には、必ず得るものがこの本には記されている。奥が深いため、ここで私の拙い文章で書き記すには余りあるものがある。あと最低2回は読み込まないと、まとまりがつかない。いやこういう風に頭で理解しようとすること自体が、誤りなのかもしれない。心に熱いものが込み上げて来る。それだけでいいのかもしれない。

文章も簡潔で読み易い。ネタの着想もおもしろい。短編の集まりだが、その主人公をすべてE.S(イー・エス)で統一しているのもさすがだ。ただの牧師ではないぞ。牧師をクビになっても、鍋谷さんだったら作家でも食べて行けると思う。こんなバチ当りのことを書いていたら、本当にバチが当たるかもしれないので、この辺にしておこう。

最後に一言。今日、クライアントである会社の社長に、さっそくこの本を勧めた。社長から本を薦められるばかりだったので、私も今日は少し自慢ができた。本を薦めてくれたお姉さん、わかり易い題材で教えを説いて下さった鍋谷さん、本当にありがとうございました。この紙面を借りてお礼を述べると共に、いつの日にかお会いできるときを楽しみにしています。

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