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2005年12月25日 (日)

男たちの大和

昨日、レイトショーで「男たちの大和」を見て来た。本当は、昨日は仕事が忙しく、それどころではなかった。しかし、仲間のメーリングリストで話題になっているのを読んでいたら、今すぐ見たくなって発作的に行って来た。

見終わった後の感想は、「わびしい」の一言だった。大和にスポットが当たっていたが、これは戦争で亡くなって行った多くの人々に対する鎮魂歌だ。戦後60年を経た今、戦争が招いた数々の悲劇を今更ながら目にし、涙なしには見ることができなかった。

大和生き残りの神尾少年兵が、大和で世話になった内田二等兵曹の娘を60年ぶりに大和沈没の海へ案内する場面がある。死んだと思っていた内田が戦後孤児を11人も引き取って育てたという。その内田が亡くなったため、その娘が遺言に従って大和の沈没した海に遺灰を流しに来たのだ。恥をさらして生きて来たと思って来た神尾船長が、「内田さんが生きて来た意味が今初めて分かりました。」と言ったシーンは、ジーンと来た。死んでいった者に対する思いを、次世を担う若者を育てる情熱に代えて育てて来たのだ。

最後の音楽が終わるまで、誰も席を立たなかった。いや立てなかったのだろう。命の尊さを改めて思い直した。自分がこれからどう生きるか、改めて考えさせられる映画であった。

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