« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »

2007年5月11日 (金)

21世紀に生きる君たちへ

「21世紀に生きる君たちへ」、これは司馬遼太郎氏が書いた本のタイトルである。司馬氏が小学5・6年生のために書かれた2編の話しが掲載されているが、児童向けはこの2編のみという貴重な作品だ。簡潔・明瞭が司馬氏の作風であると思うが、この本からはそれに加え、温かみや優しさ、包み込む愛情を感じることができる。

「歴史とはなんでしょう。それは大きな世界です。かつて存在した何億という人生がそこにつめこまれている世界なのです。」

「人間は自分で生きているのではなく、大きな存在によって生かされている。」

「書き終わって、君たちの未来が、真夏の太陽のようにかがやいているように感じた。」

司馬氏の作品は「竜馬が行く」や「街道を行く」で親しんできた。そこでも司馬氏の飾り気のない自然体のすがすがしさを感じていたが、この作品は司馬氏の人間に対する深い思いをそのまま描写したようなすてきな本だ。

45ページの本なので、あっと言う間に読めてしまう。しかし、その味わいは読むほどに深くなる。いい本との出会いは、このようなことを言うのだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月 9日 (水)

手帳活用術

今年2月頃、必要に迫られて「手帳活用術」なるものを研究した。いろいろな本を読んだが、結論は「100人いれば100通りの活用術がある」ということを学んだことだった。

つまり、本当に手帳を活用しようと思ったら、自分オリジナルのものを考え出す必要があるということ。そこに、その人の考え方や捉え方が凝縮されている。哲学といってもいい。

いくらノウハウを本で読んでも、それを実践することは難しい。すばらしいアイデアもない訳ではないが、それよりも、自分の必要に合わせて考えながらベストな方法を編み出していく方が返って効率的であり効果的であると思う。

私もいろいろ工夫しながら手帳に記録している。もう20年近く同じ手帳を使っている。高橋書店のno51「ビジネス手帳5」という商品だ。私にとってはこれが大きさ的にも中の記入欄の構成もちょうどいいのだ。「ちょうどいい」というのは、自分で線を引いたりして加工しているのだが、その作業に邪魔にならないよう、極めてシンプルに出来ているということだ。

ひとつ工夫点をいうと、「隙間時間の見える化」をしているという点だ。普通は予定のみを書き入れるが、私は同時に空いている時間を記号を決めて「この時間が空いている」というのを明示するようにしている。この時間を使って、段取りと思考に費やすのだ。これが極めて効果を発揮している。

時間を有効に使う工夫は、いろいろあると思う。また機会を見つけて記して行きたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月 5日 (土)

究極のボランティア

この4月から中小企業診断協会東京支部中央支会の総務部長に就任した。正確に言うと5/12(土)の総会で新支会長から委嘱される形となる。

昨年度まで会員部長だったので、再度のお勤めとなる。

会員部は会員相互の関係作りがミッションだった。要は懇親会担当。総務部は支会全体のお世話役。会員部がお勝手口担当だとすると、総務部は表玄関と縁側のお掃除担当のようなものだ。協会を卒業された大先輩の諸先生方もお世話するため、よりいっそう神経を使う。

でも協会活動に貢献しても、金銭的に得られるものは何もない。貴重な時間だけを取られるのが実態だ。でも、それでもなぜ活動しているのだろうか。

若い診断士に尋ねられることもある。「どうして得にもならない活動に時間を費やすのですか。」と。実際、自分でもよく分からない。元々人に貢献することに生きがいを感じているからかもしれない。でも、食べて行かなければならない中で、そこまで私も人が出来てる訳ではない。

今回、会員部を去るに当たって、次ぎのように若手にメッセージを送った。

> 協会の仕事は確かにボランティアで時間的に辛い
> ものがあります。
> 私自身、「なぜこんな活動をしているのだろう」と自問する
> ことが少なくありません。
>
> しかし続けている理由は以下のとおりと思っています。
> ① 時間のない中で仕事と協会活動を両立させることで
>    自分を鍛えることができる。
>    (確かに知恵を使った「段取力」は身に付きました。)
> ② 活動をする中で数々の価値観に直に触れることができる。
>   (玉石混合ではありますが、その「矛盾」が思考を深めてくれます。)
> ③ プロジェクトを達成する喜びを感じることができる。
>   (いろんな方と関係しながらプロジェクトを推進した結果
>    達成する喜びを分かち合える瞬間が何とも言えません。)
>
> 会社の中でない、外の組織で活動する際は自分の「価値観」のみが
> 活動の原点になると思います。
> 皆様は、どのような「価値観」で協会活動に臨まれていますか。
> ぜひ自分のスタンスを明らかにしながら、協会活動を自分に役立つ
> ものとして受け止めて頂ければと思います。

仕事の斡旋が受けられるとか、金銭的に有利になるとかは一切書いていない。
(ないから仕方のないことではあるが。)

要するに究極のボランティアである。カッコよく言うと、個人事業主のCSR活動と言えるのかもしれない。実は上記は自分に言い聞かすためにも書いたものだ。
同じ活動するのであれば、深く自分を鍛えるものとして受け止めたい。

何事もチャレンジということか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バベル

5/1(火)に「バベル」をレイトショーで見て来た。この日は「スパイダーマン3」の上映開始日でもあったのだが、群がる人々を尻目に話題作を鑑賞して来た。

正直な話し、この作品が何を言わんとしているのか、見ている間中分からなかった。
不謹慎ではあるが、ちえこという役を演じた菊地凛子のヘアヌードだけが鮮烈に目に焼きついた。

牛のように後で反芻し、以下のように解釈した。

モロッコ、メキシコ、日本、米国と違う土地で引き起される出来事が、次第にひとつの糸で結ばれていく。それぞれの国で発生している日常生活上の問題、それがお互いに関連し合いながら話しが展開していく。

言葉が通じない、心が通じないもどかしくなる日常の日々。少しの食い違いが大きな亀裂につながっていく。そして、自分の行為が、どこかで誰かに影響を及ぼしていく。ある面シリアスだが、でもそれが現実だと。

見終わって、何か切なさを感じた。
「夢追い人間」の私にとっては、余りにも現実的な現実を見せられたからかもしれない。
地に足を着けるというのは、何ともしんどいことである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

熱中時間

昨日5/4(金)、USBワンセグチューナーを購入した。テレビをパソコンで見るためである。あまりテレビは見ない方であるが、最近その認識自体を改める必要性を感じている。

今まで何気なく見ていたテレビであるが、よく見ると中々いい番組があるではないか。
「ようこそ先輩課外授業」
「世界一受けたい授業」
「カンブリア宮殿」
「ガイア」
「熱中時間」

いずれも、先人の知恵、思い、生きがいが詰まったすばらしい番組である。特にこれはすごいと思ったのが「熱中時代」である。趣味凝りまくりの方々が出てきて、その趣味の奥深さを見せてくれる。

昨日見たのが、「室内リモコン飛行機」。ラジコンに関わらず、重さ何と0.32g。1円玉2枚よりも軽い。それでもしっかりコントロールされて空中を飛んでいる。それもとても優雅に見ている人の心を癒すかのようにだ。受信機の余分なシリコンを紙ヤスリで丹念に削るとか、超薄フィルムを翼に貼る作業は、もう職人技の局地だ。

その方は、仲間から神様と呼ばれていた。

たかが趣味されど趣味。
「歩く早さで飛ぶ飛行機を作りたい。皆に「癒し」を感じてもらいたいから。」

これはもう、その人の人生そのものだ。

USBワンセグチューナーはハードディスクに録画もできる。これからはテレビという財産をもっと大事にして行きたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

最近思うこと

仕事柄、いろいろなジャンルの本を読むことが多いが、読めば読む程分からなくなることがある。それと反対にはっきりして来ることもある。

分からなくなること、それは「知識」のもつ不確かさだ。「情報」と言ってもいいかも知れない。何かを知りたいと思ったとき、探せば必ず誰かがそれについて書いてくれている。書籍にしてもネットに関しても、かなりの「知識」を速やかに仕入れることができる。
しかし、何か違う。

そこに、原体験の伴っていない「知識」の危うさを感じるのだ。単に分かったつもりでいるだけである。本当は、何も理解できていない。「人は自分の経験の範囲内でしか理解できない」という言葉があるが、まさにそれだ。何かを「知った」とき、我々はこれまでの経験と無意識に照合し追体験をして納得しているに過ぎない。

はっきりして来ること、それは「自分」の存在そのものである。深く考えたとき、その「知識」が自分にもたらしてくれるもの、それが何なのか。私の場合は、それが新鮮な「価値観」であった場合、その出会いに無常の喜びを感じる。「理(ことわり)」と言っても「心得(こころえ)」と言ってもいい。それらと出会ったとき、自分の「存在」の意味を確認することができる。

日々迷うことばかりである。
しかし逆に、「迷う」ことに「喜び」と「期待」を抱いている自分を、もう1人の自分がいつも見ている。これが、私が生きている証なのであろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Vistaパソコン購入

4/9(月)に、ついにVistaパソコンLet's noteを購入した。直接のきっかけは、この4月から中小企業診断教会東京支部中央支会の総務部長になったことだった。しかし、前からバックアップと持ち運びのため、サブマシンが欲しいと思っていた。このたび、ついその夢が実現した。

XPから大きく進歩したと聞いていたが、そのとおりだった。Aero機能とか見た目もずいぶん変わったが、私が最も関心したのは、ネットワーク関係の設定が簡単に把握・操作し易くなったことだ。

我が家では、家族4人が1人ずつパソコンを持っている。私は4台(内LAN接続は2台)を役割に応じて使い分けているが、そのLAN構成の様子が「共有センター」により一目瞭然に分かるようになっている。

また、モバイルパソコンを外に持ち出したとき、データの同期を取るのがやっかいだったが、これも「同期センター」で全く問題なくなった。帰宅してLAN接続すると、自動的にミラー処理をしてくれる。これは本当に有難い機能だ。

購入して1ヶ月経って、やっと自分の好みの設定に仕上がった。途中思い通り設定ができずビッグカメラの販売員に3回相談に乗ってもらったり、Panasonicのヘルプデスクに2回質問する等いろいろあったが、そのかいあって、やっと新OSの全体像を把握することができた。

PHS通信カードや外付けCDプレイヤーも合わせて購入したため、25万円もしてしまった。これから、しっかり元を取って行きたいと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »