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2008年5月 1日 (木)

ガレーとジャポニスム

現在、東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館で「ガレーとジャポニスム」が
開館1周年記念展として開催されている。

その展示会に、先週の日曜日に出かけて来た。

エミール・ガレーと言えば、フランス・アール・ヌーボーを代表するガラス工芸家である。

その繊細な造形に日本美術の影響を受け、何とも言えない奥深さを醸し出している。

特に秀逸だったのは、「蜻蛉(かげろう)」と呼ばれる作品だった。
これは、日本では初公開の作品である。

ガレの晩年の作品なのだが、自分を蜻蛉にたとえ、そのはかない命を表現
したかのような繊細な作りの脚付杯となっている。

展示会場の最後に、まさに満を持したような形で1点のみで展示されていた。

周囲がガラスだったので、縦から横から斜めからじっくり鑑賞して来た。
観察時間は、15分位かけたかもしれない。

これは私にとっては、異常に長い時間だ。
今も目を閉じると、その乳白色の地色と蜻蛉の姿が目に浮かぶ。

普通は、一瞬にして鑑賞し、次へ進んでしまう。
目に焼きついた残像で鑑賞するという感じだ。

今回は、それを15分かけるほど味わい深く感じるものがあった。

興味のある方は、ぜひ足をお運び頂きたい。
5/11(日)まで開催しているとのことである。

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