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2008年5月11日 (日)

上杉鷹山の経営学

マイミクのオードリーⅡさんの勧めで、童門冬二氏が著した上杉鷹山に迫った。

「小説上杉鷹山」と「上杉鷹山の経営学 危機を乗り切るリーダーの条件」の
2作品があったので、今回は後者を選んだ。

そこで分かった。
上杉鷹山は、封建時代という時代にありながら破綻寸前の米沢藩民のために
働いた類いまれなリーダーであったことが。

上杉鷹山曰く

「経営改革というのは、たんにバランスシートに生じた赤字をゼロにすることではない。
改革を進めるには、人づくりが大切だ。人づくりを無視した改革は決して成功しない。」

「絶望的な職場は例えてみれば冷えた灰だ。しかし、その灰の中をよく探して見れば、
必ずまだ消えていない小さな火ダネがあるはずだ。その火ダネはあなた自身だ。
その火を他に移そう。つまり灰のような職場でも、火ダネ運動を起せば必ずその
職場は活性化する。そしてその組織は生き返る。」

藩民曰く

「上杉鷹山公の行った経営改革は、赤字を消しただけではない。人間の心の赤字
を消したことだ。人々の胸に、もう一度他人への愛、信頼という黒字が戻ったのだ。」

上杉鷹山が米沢藩主となり、藩の建て直しを始めたのは、何と若干17歳のとき。

この歳で、すでに自我が確立している。
それも「愛と信頼」の精神に満ち溢れてである。

しかし、優しいだけではない。

「私が処断するのではない。歴史が処断するのだ。」と言いながら
腹心の部下であったが権力に堕落した竹俣当綱を断罪している。

ジョン・F・ケネディも尊敬したという上杉鷹山。

松岬神社へ詣でることがあったときは、ぜひその像と対峙してみたい。

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