上杉鷹山の経営学
マイミクのオードリーⅡさんの勧めで、童門冬二氏が著した上杉鷹山に迫った。
「小説上杉鷹山」と「上杉鷹山の経営学 危機を乗り切るリーダーの条件」の
2作品があったので、今回は後者を選んだ。
そこで分かった。
上杉鷹山は、封建時代という時代にありながら破綻寸前の米沢藩民のために
働いた類いまれなリーダーであったことが。
上杉鷹山曰く
「経営改革というのは、たんにバランスシートに生じた赤字をゼロにすることではない。
改革を進めるには、人づくりが大切だ。人づくりを無視した改革は決して成功しない。」
「絶望的な職場は例えてみれば冷えた灰だ。しかし、その灰の中をよく探して見れば、
必ずまだ消えていない小さな火ダネがあるはずだ。その火ダネはあなた自身だ。
その火を他に移そう。つまり灰のような職場でも、火ダネ運動を起せば必ずその
職場は活性化する。そしてその組織は生き返る。」
藩民曰く
「上杉鷹山公の行った経営改革は、赤字を消しただけではない。人間の心の赤字
を消したことだ。人々の胸に、もう一度他人への愛、信頼という黒字が戻ったのだ。」
上杉鷹山が米沢藩主となり、藩の建て直しを始めたのは、何と若干17歳のとき。
この歳で、すでに自我が確立している。
それも「愛と信頼」の精神に満ち溢れてである。
しかし、優しいだけではない。
「私が処断するのではない。歴史が処断するのだ。」と言いながら
腹心の部下であったが権力に堕落した竹俣当綱を断罪している。
ジョン・F・ケネディも尊敬したという上杉鷹山。
松岬神社へ詣でることがあったときは、ぜひその像と対峙してみたい。
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