人望の正体
児玉光雄氏の近著を読んだ。
タイトルは「人望の正体」
副題として、"スキルとしての人心掌握術"とある。
児玉氏は、唯一の国立体育大学である
鹿屋(かのや)体育大学の教授である。
臨床スポーツ心理学者としても有名な方で
プロスポーツ選手のメンタルカウンセラーを務めている。
児玉氏の考え方には、前から共感していた。
今回の著作も、多くの点で学ばさせて頂いた。
「人生の中に仕事があるのではなく、
仕事の中に人生があるのです。」
「だからリーダーは、彼らを仕事を通して
幸福に導いてやる義務があります。」
大きな捉え方だ。
ここでの仕事とは、単に会社での仕事だけではなく
公私に渡り自らの役割を発揮する場面と捉えると
深く納得することができる。
つまり、リーダーは、人格を磨き背中で語れるように
ならないと本物ではないということだ。
会社での仕事を離れても頼りにされる存在。
これが本物の証拠だ。
ノウハウが秀でているのは、いわば自然なことで
ここで止まっていては、真に導くことは難しい。
Educationの語源は、ラテン語で「引き出す」とのこと。
いかに部下の持ち味を引き出せるかということだろう。
「彼らは自分のために働いているのです。」
「確かに企業はメンバーが組織に貢献することを求めます。」
「しかし、メンバー一人ひとりが自分のために自分を
成長させていくという自覚さえ持てば、組織への貢献度は
自然に上がるのです。」
そのとおり。
自分への貢献があって、初めて組織への貢献が花開く。
自己貢献を経ない花は、あだ花だ。
ここを短絡的に捉えているリーダーのなんと多いことか。
モチベーションアップのボタンの押し場所をしっかり認識
しなければならない。
改めて、「管理職とは自己管理職」ということばを思い出した。
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