ガラスのエース
「ガラスのエース」と呼ばれた投手がいた。
そう、楽天イーグルの岩隈投手だ。
私がその岩隈投手の存在を意識したのはWBCの試合の
時だった。
野球はそんなに夢中になる方ではないが、この岩隈投手を
画面で来た時、何か他の野球選手とは違う魅力を感じた。
柔和な顔立ちとやさしい笑顔、しかし勝負していく力強さ。
この一見アンバランスの関係が、彼の中でどう両立しているのか。
それを知りたかった。
今日、日経新聞の書籍広告を見ていたら、「絆」という文字が
目に入った。
著者を見ると。岩隈久志とあった。
岩隈投手ではないか。
これは彼を知るいいチャンスだと思い、さっそく買って
購読した。
なるほどと思った。
07年の逆境を乗り越えるときに、一皮むけたのだ。
いろいろな絆に支えられていることに気づいたのだ。
中でも家族、特に奥様の存在が大きかったようだ。
奥様はもともと保育士を目指していたとのこと。
だから、人の気持ちを察することに長けていた。
そのため、奥様の彼を想う言葉に何度も助けられたようだ。
岩隈選手の傍に内助の功があったという訳だ。
08年に彼は社会貢献に顕著だった野球選手に贈られる
ゴールデンスピリット賞を受賞している。
これも奥様の影響が大きかったと思われる。
しかし、奥様を始め周りの人たちの心を受け止める岩隈選手
の心が、純で偽りのないものであったことが一番の要因だろう。
「勝利とは恩返しである。」
あるマスコミのインタビューに答えた彼の応えた言葉だ。
この言葉は、なかなか出て来ないだろう。
まさに自他の精神だ。
彼が今後、どんな野球人生を歩んでいくのか。
いや、どんな人生を奥様と共に切り拓いていくのか、
大いに楽しみである。
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