「めんどうくさい」を乗り越えて
日経ビジネス2009年8月31日号の有訓無訓に、鹿島茂氏(仏文学者)の記事が
掲載されていた。
タイトルが、「「めんどうくさい」型の成長モデルを超えて」だった。
読むうちに、なるほどなと思った。
「資本主義の成長を支える欲望の変質が始まった。」
「そこで日本企業は「贅沢の提供」から「めんどうくさいこと」の代行業へシフトします。」
「贅沢には限度がある。けれど面倒と感じることには限界がない。」
まさにそのとおりだ。
便利さの追求というのは、観点を変えると「めんどうくさい」ことからの脱却と言える。
ワンストップショッピングのCVSもスーパーもそうだ。
ネットに至っては、居ながらにして欲しいものが手に入る。
確かに便利はうれしいが、そこに落とし穴があると言う。
「本当に生き残るには、今まで世の中にないモノを作ろう、サービスを生み出そう
という、死ぬほど「めんどうくさい」ことが欠かせないんですよね。」
つまり、使い分けが必要ということだろう。
自分が目指すもののためには、労を惜しまない。
その時間を生み出すために、ムダな時間を便利を使って排する。
今は、自分がなにをすればいいか分からなくなっているため、
やたらと便利を使い、自分に対する甘えの構造になってしまっている気がする。
便利を本当の意味で活用するためにも、セルフマネジメントが必要と
いうことだ。
この点を見逃すと、便利が自分を滅ぼすことになる。
心して生きたいものだ。
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