小さな実践の一歩から
「小さな実践の一歩から」
イエローハット創始者の鍵山秀三郎氏の講演録で平成14年に
発行されたものだ。
メーリングで知ったのだが、現在「エチカの鏡」で紹介され、
改めて話題の本になっているそうだ。
確かに、紀伊国屋南新宿店で、案内と共に平台に積み上げてあった。
鍵山氏と言えば、掃除哲学で知られた方。
「凡事徹底」の考えの下、徹底的に掃除をして人心を一新する。
特に誰もがいやがるトイレ掃除を徹底して行う。
公衆トイレを手で掃除すると言うから、もうただ事ではない。
そして、この掃除の意義を世に認めてもらうまでに40年かかったと言う。
それまで、黙々と掃除を続けて来たのだ。
気が遠くなるような話しである。
この講演録でもっとも気を引かれたのが最後に書かれてあった
受講者である経営者との「経営問答」だった。
俗事を絵に描いたような質問に、実に丁寧にお答えになっている。
それも安直な解答を示すのではなく、自分の人生哲学を基に
噛んで含めるように話されている。
このように返答出来るということは、これまでの自らの人生を
深く味わって来た故であろう。
言葉を伺った方々のはっとした顔が目に浮かぶようであった。
「だれにでもできる簡単なことを、だれにもできないほど続けてきた」
「10年偉大なり。20年おそるべし。30年にして歴史なる」
どんな小さなことでもいい。
自分の信じたことを行い続けることが大事だ。
この当たり前のことを、改めて深く気づかされた。
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