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2009年9月16日 (水)

井上雄彦という男

昨日のプロフェッショナル仕事の流儀は、孤高の漫画家
井上雄彦氏だった。

スラムダンクで一世を風靡した異色の漫画家と呼ばれている。

スラムダンクは23の国と地域で1億4千万部売れているというから、
まさに超ヒット作だ。

私もその昔、次女の元彼から借りて読んだが、画面の描写が
素晴らしかった。

ラストの数十ページにはセリフが一切なく、息詰まるバスケの
プレーシーンだけが描かれていた。

今回の番組では、宮本武蔵を描いたバガボンドに挑む井上氏の
闘いの日々が紹介されていた。

DVDの登録録画で見たため、最後の20分が組閣の特別番組による
時間変更で切れていたが、作成に当たる取り組みの凄まじさは
よく伝わって来た。

漫画を「描く」ことではなく、ストーリーを「考える」ことに
全力投球するという。

吉川英治の武蔵に準拠しているとのことだが、井上氏なりの
解釈で貫いているのであろう。

漫画も途中から毛筆を使い始めたというから、これは本物である。
筆のタッチは、作者の微妙な心の揺れを表すに違いないからだ。

漫画を超えた漫画といえるだろう。
それは、井上氏の心の叫びとなって我々に訴えて来る。

番組で紹介された挿絵の一部を見ただけでもその息吹が
伝わって来た。

しかし残念ながら、まだバガボンドは読んでいない。

最終章に差し掛かったところのようなので、全巻揃った時点で
一気に読み通したいと思う。

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