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2009年10月 7日 (水)

京の龍めぐり

明日から京都で仕事のため、昨日三重県から京都へ移動して来た。

当初はそのまま東京へ帰る予定にしていた。
しかし、この機会を捉えて京都で見たいものがあったのだ。

それは、京都の禅寺に描かれている龍の絵。

もともと龍は仏法を守護する霊獣と位置づけられている。
そのため、いろいろなお寺の様々なところに龍の絵が描かれている。

今回はその中でも、京都五山の3つの禅寺を回り、選りすぐりの龍に
会いに行くことにした。

3つの禅寺の龍とは、
東福寺の雲龍図:昭和の堂本印象作、漆黒の空に舞う龍の眼力が印象的。
相国寺の蟠龍図:慶長の狩野光信作、「八方にらみ」と「鳴き龍」の名の通り迫力満点。
建仁寺の双龍図:平成の小泉淳作、2体の龍がつめ5本で宝珠を握る最高位の龍。

それぞれに龍の個性が表れていた。
ある龍は睨みつけるように、ある龍は踊るように、ある龍は楽しんでいるように。
描く人の魂が乗り移るのかもしれない。

最後に行った建仁寺で案内してくれたお坊さんが、こう教えてくれた。
「小泉先生はまだ存命で、鎌倉の建長寺でも龍の絵を描かれています。」

建長寺といえば、鎌倉五山の第一位の禅寺だ。
中学・高校時代に藤沢に住んでいたため、何度も行ったことがある。
そこにも龍の絵があったとは。
これでまた、楽しみが増えた。

昼食は、京都五山別格の南禅寺門前の南禅寺順正で湯豆腐を頂いた。
この禅寺の法堂(はっとう)にも龍の絵が描かれていたが、残念ながら拝観不可と
なっていた。

ついでに京菓子の老舗俵屋吉富に立ち寄った。
この店は銘菓「雲竜」を製造販売している。
ここで、その「雲龍」と抹茶を賞味した。
とても上品な味で、歩き疲れた体には最適だった。

しかし、お菓子まで龍づくしとは来た甲斐があったというものだ。
ここで、京都市内限定販売の「黒糖 雲龍」をお土産に買った。
試食したら、最高にうまかったからである。

帰宅したら妻と、そしてペットのちわわ犬のななちゃんにも少しだけ
分けてあげよう。

実に充実した一日だった。

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