生命の島 屋久島
今年最後のチャレンジとして、12/6(日)から3泊4日で屋久島トレッキングの旅に
出掛けて来た。
樹齢7200年と言われている縄文杉に会いたく計画したのだが、素晴らしかった
のは、縄文杉だけではなかった。
島のどこに行っても、生命の息吹に触れることができたのだ。
初日は、レンタカーを借りて屋久杉自然館へ行き、まず屋久杉の知識を仕入れた。
その後、夕日を見るために大川(おおこ)の滝まで車を飛ばしたが、あいにく雲に
隠れ拝めず。
そのかわり、そこで大川湧水という銘水に出会い、持参したシェラカップで
のどを潤した。
雨が多いため、いたる所に滝がある。
大川の滝は落差88mもあり屋久島最大の滝だ。
トローキの滝は、直接海に流れ落ちる珍しい滝とのこと。
北海道の知床にもあるそうだが、陸から見えるのはトローキの滝だけらしい。
千尋(せんぴろ)の滝は、花崗岩の岩盤を流れ落ちる壮絶の風景だった。
2日目は、縄文杉に向かった。
旅楽(たびら)のKさんにガイドをお願いしたのだったが、シーズンオフで
客は私1人。
そのためか、ガイド研修生のMさんも同行することになった。
私1人にガイドさん2人という贅沢なトレッキング。
道すがらKさんがいろいろな事をガイドしてくれたが、Mさんがそれを必死に
メモしていた。
ちなみに、3人全員がひつじ年で1周りずつ違うというのも何かに縁だったのかも
しれない。
ウイルソン杉、大王杉、夫婦杉と経て、いよいよ縄文杉と出会うことが出来た。
高校生の集団が来ており、しばらくは喧騒に包まれていたが、彼らが去った後
静寂が訪れた。
向き合うこと数分。
7200年生き抜いて来たその生命力は、言葉に表し難いほど威厳を保っていた。
前で座禅を組んで数時間いや数日費やしてもその営みを受け止めることは
出来ないだろう。
人知を超絶した世界が、そこにはあった。
3日目は、白谷雲水峡へ向かったが、途中で断念することになった。
2日目に張り切り過ぎて疲れが出て来たのか、右股関節が痛み出したのだ。
しかし、引き返す前に歩いた白谷雲水峡へ通じる楠川歩道は素晴らしい道だった。
ガイドもめったに通らない秘境?を案内してくれたのだ。
苔むした石や切り株の世界は、まさにもののけ姫の世界だった。
午後からは、プライベート扱いだったため、Kさんが自在にコースを組んで
くれた。
ガイドブックには乗っていないトロッコの愛林の事務所を訪れ、木こりの
高田氏のことを詳しく知ることが出来た。
その後、海岸の貯木場へ言って切り出された土埋木の姿を確認することが出来た。
4日目は、再びレンタカーを借りて、屋久島を一周して来た。
一番印象に残ったのが、世界自然遺産地域ロードに指定されている西部林道
だった。
屋久鹿や屋久猿のオンパレード。
縄文杉や白谷雲水峡でも数匹見ることが出来たが、数が違う。
団体さんで道路上に寝そべっており、クラクションを鳴らしても平気で寝ている
のには恐れ入った。
永田いなか浜の海岸も、白いビーチが続き、とてもきれいだった。
さすがは、海がめの産卵地だけのことはある。
最後に益救(やく)神社へ行ってお礼のお参りをして来た。
書いたこと以外にも、多くの素晴らしい出来事があった。
ガイドさんはもちろん、ホテルのフロントや食堂の方々の暖かいもてなし。
Kレンタカー社長のK氏の計らい、行く先々で出会った方々との気さくな会話。
ここには、本当に純朴な日本人の暮らしが息づいていた。
非日常の日々が続いたため、頭がまだ朦朧としている。
これから夢の中で、再び屋久島と出会うことが出来るだろう。
あたかも鹿が、反芻していたかのように。
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