臓器提供に登録
以前からどうしようかと考えていた臓器提供に正式に登録することにした。
今年に入って改正された臓器移植法により、本人の意思が不明な場合でも、
家族の承諾があれば臓器提供が出来るようになった。
この改正を受け、さっそく臓器提供を申し出たご家族の様子がテレビで放映されて
いた。
もっとも、その事実が伝えられただけで、お気持ちとかの詳細は分からなかったが。
そしてこのタイミングに、義母が亡くなった。
義母の亡がらを見ながら、こう思った。
”魂は天空に戻った。しかし、この体はどこへ戻って行くのだろうか。”
事実関係としては、火葬にされお墓に入ることになるが、それでいいのだろうか。
自分に置き換えた場合、そのエンディングでは、あまりにも物足りなさが残った。
健康管理に気を配り生きているのは、延命のためではない。
限りある生を精一杯生きるために、現時点においてフルパワーを発揮するためである。
そしてその生が途絶えた時、自分の体の使用期限が切れたことになる。
しかし、もしその時点でまだ使える体の部位が残っているならば、誰かに使って
もらう方が合理的である。
なぜならば、使用期限が切れた段階で、その体はもう自分のものではなく、
自然に返す公共のものと考えることが出来るからだ。
それによって救われる命があるならば、再度命の輝きを取り戻し、その方の
生を全うして頂きたい。
そう考えると、今の自分の体そのものも実は自然からの借り物で、自分のもの
ではないように思えて来るから不思議だ。
妻と娘には、改めて義母の亡がらが待つ実家へ行く際、車の中で宣言した。
「お父さんの体は、全部提供していいから。」
それを今回、(社)日本臓器移植ネットワークへ登録することで、形にしたい。
もはや、健康管理は自分のためだけではなくなった。
まだ見ぬ方のためにも、健全な体の維持に努めて行きたい。
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