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2010年9月13日 (月)

最強の人生指南書

斎藤孝氏の書いた「最強の人生指南書」を読んだ。

内容は、江戸時代の儒学者である佐藤一斎(さとういっさい)が著した
「言志四録(げんししろく)」全1133条の箴言の中から、斎藤氏なりに選んだ言葉に
解説を加えたものだった。

佐藤一斎は、昌平坂学問所のトップ、今だと東大学長に当たる地位にいた方。

言志四録とは、言志録、言志後録、言志晩録、言志老(てつ)録を総称したものだ。

かの西郷隆盛も、直接教えを受けた訳ではないが、101条を選んで
「手抄(しゅしょう)言志録」としてまとめ、いつも持ち歩いていたと言う。

いくつもの、珠玉の言葉が並んでいた。

その中で、特に私の気を引いた言葉が、次の言葉だ。

「一燈を提(さ)げて暗夜を行(ゆ)く。暗夜を憂うること勿れ。只、一燈を頼め。」

この最後の一文の「只、一燈を頼め」が、実に味わい深い言葉だと思う。

何もかも出来る必要はない。
自分の得意技を磨き、それを持って自分の信じる道を歩む。
そうすれば、自ずと道は開かれる。

私は、そのように解釈した。

問題は、何を一燈とするかだ。
後のものは、捨てる覚悟も必要ということだろう。

さらに内省を深めて行きたい。

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