定年から輝く生き方
また凄い本を読んでしまった。
「定年から輝く生き方」 帯津 良一著
帯津氏は、川越にある帯津三敬病院の名誉院長で、ホリスティック医学に命を
かけている方だ。
ホリスティック医学とは、先生の言葉を借りると「体、心、いのちが渾然一体と
なった人間丸ごとをそっくりそのままとらえる医学」となる。
目指す姿は、西洋医学と東洋医学特に中国医学や代替療法を取り入れた
東西融合の医療だ。
本を読んで改めて驚くのは、その見識の高さと死生観の大らかさ。
スケールの大きさが違う。
この宇宙が虚空からビッグバンにより誕生してから150億年経つ。
すべての命の原点はそこにあるという。
我々の魂は、そこから限りない命の旅を続けて来た。
その休息の場として地球があり、人間はそこで途中下車して命のエネルギー
を補給し、改めて150億年かけて虚空に戻って行くと考えている。
なんと、人の生死を一巡り300億年の命の旅と捉えている。
生と死を、同じ線上を辿るひとつの輪として考えているのだ。
こんな言葉もあった。
「予感は虚空から生まれ、直感は内なる生命場に生まれます。」
「予感と直感が統合されるとき、命のエネルギーはきらめき、躍動するのです。」
詳しくは本に譲るとして、元は西洋医学を学んでいた方が、この境地に
達するまでに、どれだけの葛藤があっただろうか。
ご本人は、きわめてあっけらかんと書いているが、いろいろあったに違いない。
なにしろ元は、白い巨塔にいらした訳だから。
しかし、本当に魅力的な方だ。
生死を左右する病に罹ったら、帯津三敬病院に入院したい。
そこで楽しくこの世とお別れしたいと思った。
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