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2010年11月15日 (月)

宇都宮散策

これまで何度も宇都宮へ通ったが、市内を散策したことがなかった。
一昨年に、変わったところで妖精ミュージアムに行ったことがあったが、
そこで止まっていた。

そこで今年5月に宇都宮へ行ったとき、ホテルのフロントで何か資料がないか
探していたら、宇都宮街歩きガイドなるものを見つけた。

隅から隅まで、目を通してみた。

空き時間にホテルから歩いていける距離にある旧跡をチェックしたところ、
2つの施設が候補に上がった。

それは、旧篠原家住宅と清巌寺にある鉄塔婆(てっとうば)だ。

昨日、16時と早めにホテルにチェックインし、さっそく訪ねてみた。

旧篠原家は、江戸時代から続いた豪商である。
そのたたずまいは、重厚そのもの。
母屋は黒漆喰、石倉は大谷石が用いられており、贅沢な作りだ。

部屋の中も、凄かった。
太い大黒柱、2階へつながる箱階段、広い座敷にりっぱな床の間
入り口付近には、当時の商いを想わせる帳場が復元されていた。

不思議と、何か懐かしい感じがした。

鉄塔婆は、この世のものとは思えない雰囲気を醸し出していた。
説明書によると、高さ3.3m、幅32cm、厚さ5.2cmあるそうだ。
しかし、それ以上の大きさを感じた。

「夫(そ)れ母は四恩の先なり、孝行は百行の源なり」
これは鉄塔婆に刻まれている碑文である。
鎌倉時代、母を想い鋳造した宇都宮貞綱氏の愛情が伝わって来る。

私もこの言葉にあやかり、実家の両親の健康を鉄塔婆に祈願した。

ホテルへの帰り道に宝蔵寺に立ち寄り、鐘楼「およりの鐘」も拝謁した。
また、ラーメン通の方に勧められた「花の季」のチェンピンは、
本店だけのメニューということで、残念ながら食べられなかた。

短い時間だったが、有意義な時間が持てた。

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