最高!柿安の店員さん
大丸東京店の地下1階食料品売り場での出来事。
新幹線の出発まで後10分。
大慌てで途中下車し、夕食を買いにデパ地下へ向かった。
お目当ては、柿安のお弁当だ。
肉関係のお弁当が充実している。
「お安くなっているよ。」
「揚げ物でなく、焼き者の鳥肉の弁当はありますか。」
「うーん。うちにはないな。」
「そうですか。残念です。」
「でも、隣のポールボキューズさんで売っているよ。」
「ええ、どこだって。」
「ポールボキューズ。そう、ここだよ。」
と言って、隣の売り場まで私を案内し、
「このお弁当。ね、焼き物でしょ。」
とガラス棚の中を指差して教えてくれた。
これには驚いた。
夕食時の、超忙しい時だったからだ。
自分の持ち場を離れて、案内してくれた。
「ありがとうございました。」
「いえいえ。」
彼が戻った後、ポールボキューズさんの店員さんに
話し掛けてみた。
「柿安さんの店員さん、いい方ですね。」
そうしたら、こう返事が返って来た。
「そうなんですよ、柿安さんは、この周辺でどんなお弁当
が売られているか、皆さん詳しいんですよ。」
この話しにも驚いた。
その行為は敵情視察だと思うが、同時に自店にない商品を
紹介することにつながり、結果として売り場全体の業績
アップに貢献している。
昔の秋葉原の電気街がそうだったと聞いているが、まさに
ここでもそれが行われていた。
個を重視しながらも、全体に貢献する。
古くて新しい商売の姿を見せてもらった。
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