仕事学のすすめ
昨日から、NHK教育テレビで「仕事学のすすめ5月:マネジメントは
動物園に学べ」が始まった。
主人公は、前・旭山動物園園長 小菅正夫氏だ。
以前、テレビで拝見し、その後著書を読んだ上で実際に旭山動物園
にも行って来たことがある。
今回は、どん底の状態から毎年250万人が訪れる日本一の動物園に
変えた状況を、マネジメントの観点から解き明かしていくと言う。
これは、おもしろそうだ。
と言うことで、昨日さっそく第1回目を視聴した。
4回シリーズの1回目なので、まだ序論の部分だ。
しかし、小菅氏の改革に向う「気づき」の部分が語られ、なるほど
と納得を得た。
「そう言えば、お客さんのことを意識したことがなかったなと思い、
改めて、お客さんの立場になって園内を歩いてみることにしました。」
「飼育係たちが感じている感動を、お客さんが同じように感じていない
ことが分かりました。」
「私たちがお客さんの側に立って仕事をすればいいんだと気づきました。」
「そこで私が提案したのが、ワンポイントガイドでした。」
「当時の動物園としては、飼育係が前に出ること自体が常識破りでした。」
「しかし、お客さんの反応に触れるにつけ、お客さんは、もしかしたら
自分たちが話すことも、動物を見るのと同じように求めているのかな
と皆が意識するようになっていったのではないかと思います。」
「動物園は、お客さんに動物を見せる場所なんだ。」
「あくまで動物を見せなきゃ駄目ということを、現場は、やはり知らな
かったわけです。動物を繁殖させることや、長生きさせることが
大事だとばかり思っていました。」
「動物園は野生動物を救う最前線の場であり、野生動物が救われれば、
自然環境を含めて地球が救われる。すなわち人類が救われる。
これを旭山動物園の理念とし、仕事をしていこうと、これ以降、
私は定年退職するまでスタッフに伝え続けていったのです。」
ここから、いろいろなアイデアが生まれ「行動展示」の数々の
工夫が、飼育係自らの手で生み出されて行ったとあった。
「顧客思考」という言葉がある。
「理念」という言葉も巷にあふれている。
しかし、実際にこれらを形にすることは、本当に難しい。
どうしても自分の枠から出ることが出来ず、堂々巡りしてしまう
ことが多いのだ。
このループをどのように脱却するか。
ここが、まさに勝負どころだ。
方法に正解はない。
状況に応じて、その場で必死に考えて行くしかない。
しかし、気づきを得たことと、そこで感じた自分の哲学を押し通し
自分を信じて歩んで行けば、そこから何かが見えて来るのだろう。
小菅氏も、きっとその道を歩んで来られたのだと思う。
次回以降の番組で、その点が語られるのだろう。
来週の放送を楽しみに待ちたい。
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