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2011年11月12日 (土)

これも行ける!十万石まんじゅう

熊谷駅で、またしても素晴らしいお饅頭と出会った。

それは、仕事の帰りに、何かに引き付けられるように
ギフトショップに入った時だった。

「ここに、絶対おいしいものがある。」

確信めいたものを感じながら、獲物を狙う鷹のように
ゆっくりと歩みを進めた。

少し先に、白い楕円形のお饅頭を見つけた。
それが、「十万石まんじゅう」だった。

さっそく試食させてもらった。

きめの細かいこし餡と、もっちりした皮のバランスが絶妙。
店頭の説明を読むと、皮は新潟県産コシヒカリと最高級の
つくね芋を使用しているとあった。

「これ、美味しいですね。」
「ありがとうございます。当店の看板商品です。」

気の良さそうな女性老店員さんが、満足そうに応えてくれた。
きっと長い間、この商品を愛情を持って売って来られたのだろう。
そういう想いが、ほのぼのと伝わって来た。

「からだを絞っているので、1個だけ頂けますか。」
「結構ですとも、はいどうぞ。」

1個を、大事そうに両手で掲げて手渡してくれた。

まさに、商品を売るのではなく、お分けするという感じだった。
これが、日本の商売の本来の姿なのかも知れない。
そんな事を、ふと思った。

しかし、それにしても最近、お饅頭に対する嗅覚が研ぎ
澄まされて来たようだ。
近づくと、何となく存在を感じるのである。
我ながら、ちょっと恐ろしくなる気分。

今後も、まだ見ぬお饅頭との出会いを楽しみに、出張の旅を
続けたい。

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