ブラックホールの不思議
先日、NHKBSプレミアムで、興味深い番組が放映された。
その番組名は「コズミックフロント」。
今回は、ブラックホールについてだった。
ブラックホールについては、天文宇宙検定で学んでいる時に、
初めて勉強した。
ホールと呼ばれているが、実際には穴ではなく、超高密度の小天体だ。
アインシュタインの一般相対性理論によると、質量つまり引力が
増すと、それから脱出するのに、より力が必要となる。
さらに質量が増すと、光の粒子でさえ脱出出来なくなる。
そして、時間の速度が遅くなる。
結果として、時空の歪みが生じるのだ。
これが、ブラックホールだ。
その後、何人もの天文学者の研究により、ブラックホールの存在が
立証された。
しかし、宇宙のどこにそれが存在するのかが分からなかった。
番組は、当時のその探査の様子を、克明に追っていた。
そして初めて見つかったのが、はくちょう座X-1だった。
正確に言うと、連星であるはくちょう座X-1の伴星が、
ブラックホールである事が突き止められた。
ブラックホールそのものは見えないので、周りの状況証拠から
推定するしかないのが、現在の科学の限界だ。
それを、直接見る方法がないか、努力が重ねられている旨、
番組の中で紹介されていた。
そして、CERN(欧州原子核研究機構)では、実験で小さいブラックホールを
作り出すことにも成功していると言う。
また、ブラックホールの「事象の地平線」を実際に観察するための望遠鏡も、
世界各地の電波望遠鏡をネットワークで結ぶ事で、地球規模の仮想望遠鏡を
作り出す試みもなされているとの事。
全く科学の進歩とは、すごいものである。
そして、素晴らしい着想力である。
この枠に捉われない思考スタイル、大いに参考にして行きたい。
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