山本五十六の場合
映画の「山本五十六」を、初日のレイトショーで見て来た。
役所広司が主演を演じていた。
まず、ここまで渋い演技が出来るようになっていた事に驚いた。
山本元帥に会った事はないが、多分、このようないぶし銀の輝きを
持った深い味わいのある方だったに違いない。
自分に厳しく、他者には優しい。
しかし、主張すべき事は、堂々と主張する。
そして、一旦組織で決まった事は、知恵の限りを尽くして実行して行く。
「惻隠(そくいん)の人」
山本元帥を一言で表すと、まさにこの表現が相応しいと思う。
惻隠とは、人をあわれんだり思いやる事を言う。
戦争最中の出来事なので、人物評価としては2分されている所が
ある事も承知してる。
しかし、大事な事は、歴史上の史実を忠実に追う事ではなく、
その行動や言動から、何を学び取るかという事だろう。
現代の世に生まれていれば、どのように振舞っただろう。
政治にも興味があったという事のようだ。
ならば、平和な今では、政治家になって日本を変えていく力となって
いてくれたかも知れない。
しかし、いくら英雄待望論を唱えても、英雄が出難い複雑な世の中に
なっているのも事実である。
ここは、我々1人ひとりがそれぞれの持ち場で「惻隠の情」を持ち、
自分の使命を達成する事が大事なように思う。
でも、そうかと言って大それた事を考える必要はない。
何が人々の役に立つか真剣に考え、それを実行するだけでよい。
小さな力が集まり、ある時飛躍的に大きな力に変化する。
「信念を持って、前に進む。」
この大事さを、今回の映画から学んだ。
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