高倉健を知る
前回のNKH総合「プロフェッショナル仕事の流儀」は、
映画俳優の高倉健氏だった。
初めて、テレビの長期取材に応えた高倉氏。
その素顔がどのようなものか、興味深々で見入ってしまった。
見終わった後の印象、それは「飾らない人」。
まさに自然体の生き方。
それも、頑固なまでに。
望んでなった訳ではない俳優業。
幾多の思いを重ねながら、自分の境地を拓いて行った。
そして辿り着いた先が、「自分の心」を演技に映し出す世界。
そのため、自分の意に叶った作品を選び出演する道を選択した。
これは、出来るようで出来ない事。
そして、これと思った作品には、人生を掛けて挑んで行く。
「八甲田山」は学生時代に観たが、この仕事のために3年間
他の仕事を断ったそうだ。
確かに、あの雪中行軍の演技は、並の覚悟では出来ない。
「生き方が、芝居に出る」
高倉氏は、そう言っていた。
こうなると、もう単なる演技ではない。
演技の中に、自らの人生を映し出して行く。
高倉氏の人生が、登場人物を通して描かれて行く。
そして、登場人物に命が吹き込まれる。
それ故、高倉氏がそこにいるだけで演技となる。
まさに、無言で物申すと言うわけだ。
俳優は、役に入り込むと同時に、自分らしさを失わず、
一体として演じる事が大事だと聞いた事がある。
高倉氏は、この究極の世界にいるのかも知れない。
今日、「プロフェッショナル仕事の流儀」で、引き続き
高倉氏のインタビュースペシャルが放映される。
改めて、その言葉に、耳を傾けたい。
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