単純化が「気づき」を促す
研修のテキストを作っていて思う事、それは如何に
内容を単純化するかという事。
どの研修もそうだが、大事な事は「知る」事ではない。
受講者ご本人の中で、「気づく」事だ。
その気づきは、何であってもよいと思う。
今は、情報化の時代。
本気で勉強しようと思えば、書籍なりネットなりで
溢れるばかりの情報を得る事が出来る。
しかし、大事な事は、それらから自分なりのエッセンスを
抽出し、行動に移す事。
王陽明も言っている。
「行動が伴わなければ、それは知った事にはならない(知行合一)」
そのためには、知識を知恵に昇華し、腑に落とす事が大事。
左脳の理解を、右脳で感じ取る。
この手助けをするには、情報の量ではなく、情報の質を
提供する必要がある。
それも、講師である私自身の言葉に変え提供する事が大事。
でないと、話す言葉に魂が宿らない。
まさに言魂(ことだま)。
シンプルな資料を使い、その場の受講者の方々のレベルや
特性に応じて、説明の仕方を適宜変える。
故に、ホワイトボードに書く言葉や図も、その都度変わる。
差し挟む事例も、同様。
相手を知るため、時間中はもちろん、休憩時間も受講者に
話し掛け、関係作りをして行く。
実は、この時間が、私にとって学びの場になっている。
何気ない会話の中で、はっと気づかされる事がよくある。
「そういう捉え方もあるのか。」
テキストや資料は、お互いの「気づき」を促す触媒のようなもの。
そう思っている。
| 固定リンク
コメント