吉忠マネキンの凄さ
今週のカンブリア宮殿は、吉忠マネキンの吉田忠嗣(ただつぐ)社長だった。
吉忠マネキンは、マネキンの国内シェア9割という、圧倒的な強さを誇っている。
全国の名立たる百貨店には、もれなく採用されているとの事。
ユニクロ、イトーヨーカ堂、資生堂から、銀座コージーコーナーまで。
時々、大宮そごうや池袋西武の横を通り過ぎる時、ショーウインドを見て
ドキッとする事がある。
まるで、マネキンが生きているよう。
美しさも去ることながら、目が活き活きと輝いている。
その秘密は、マニュキアを最後に目に塗っているとの事だった。
原型となるマネキンは、どのような方が作っているのだろうか。
興味深々で見ていたら、待ってましたとばかりに、原型師の方が
画面に現れた。
職人歴30年。
リアルなマネキンを作るため、何百という技を使っているとの事。
例えば、すっきり見せるため、膝下を実際より2~3cm長く作るとか。
いろいろな工夫を重ね、今日の吉忠マネキンが存在している。
これには、納得した。
モデルはいるのかとインタビューされ、いないと応えておられた。
記憶と創造で、原型を作っている。
こうなると、これはもう芸術品の域だ。
買うとなったら、1体130万円から150万円すると、社長が仰っていた。
作成に、大変な手間が掛っている。
しかし、これを去る昔、レンタルで貸し出す事を思い付き、これで
業績を伸ばしたとの事。
今でこそレンタルは普通の展開方法だが、当時は誰も行っていなかった。
つまり、未知の物にチャレンジし続ける事で、ここまで来たとの事。
実は、現在はマネキン事業の売上構成比は10%未満であり、
半分以上を、内装工事やLED照明等で、稼ぎ出している。
「マネキンは、その周辺で関連する事業を生み出す母のような存在です。」
事業の芯をしっかり据え、その子が限りなく育っている。
今後の更なる成長が楽しみだ。
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