詩・礼・楽の勧め
心豊かな人になるための要素、それが詩(し)、礼(れい)、楽(がく)。
論語に書かれている内容だ。
「詩に興(おこ)り、礼に立ち、楽に成る」
「詩に興り」とは、豊かな感性を詩によって奮い立たせる事。
「礼に立ち」とは、守るべき社会規範によって行動する事。
「楽に成る」とは、音楽が分かるという事。
つまり、詩を学ぶ事を入口としながら、ルールを守り人と上手に
付き合えるようになった上で、最後に音楽をたしなむというステップ。
この段階を踏む事により、より善き人格が形成されるとしている。
詩は詩歌を詠むという事だが、広く解釈すると文学に触れ、
情緒豊かな心を養うと言う事だろう。
健やかな心を養えるのであれば、その他の一般教養も含まれると
考えてもいいのではないだろうか。
いわゆる、「リベラルアーツ」の呼ばれるものだ。
礼は礼義という事だが、折り目正しい姿勢・態度は、その人の
内面を表すと言われている。
「ぶれない軸」を持っているかどうか、意外に礼に現れて来る気がする。
最後の楽が、誠に味わい深いものだと思う。
楽は音楽という事だが、音楽を愛する気持ちが、「心の余裕」を
生み出して来るのではないだろうか。
「学び」「交わり」「ゆとり」を持つ。
少し膨らませて捉えると、このように解釈する事も出来る。
さて、自分はどの程度出来ているだろうか。
残念ながら、総て道なかばという感じがする。
しかし、それでいいのかも知れない。
大事な事は、それらの意味する事を自分なりに理解し、努力を
重ねる事。
「努力は、楽しみへの一里塚」
これからも、「学び」「交わり」「ゆとり」をキーに、人格形成に励みたい。
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