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2012年10月12日 (金)

詩・礼・楽の勧め

心豊かな人になるための要素、それが詩(し)、礼(れい)、楽(がく)。
論語に書かれている内容だ。

「詩に興(おこ)り、礼に立ち、楽に成る」

「詩に興り」とは、豊かな感性を詩によって奮い立たせる事。
「礼に立ち」とは、守るべき社会規範によって行動する事。
「楽に成る」とは、音楽が分かるという事。

つまり、詩を学ぶ事を入口としながら、ルールを守り人と上手に
付き合えるようになった上で、最後に音楽をたしなむというステップ。

この段階を踏む事により、より善き人格が形成されるとしている。

詩は詩歌を詠むという事だが、広く解釈すると文学に触れ、
情緒豊かな心を養うと言う事だろう。

健やかな心を養えるのであれば、その他の一般教養も含まれると
考えてもいいのではないだろうか。
いわゆる、「リベラルアーツ」の呼ばれるものだ。

礼は礼義という事だが、折り目正しい姿勢・態度は、その人の
内面を表すと言われている。
「ぶれない軸」を持っているかどうか、意外に礼に現れて来る気がする。

最後の楽が、誠に味わい深いものだと思う。
楽は音楽という事だが、音楽を愛する気持ちが、「心の余裕」を
生み出して来るのではないだろうか。

「学び」「交わり」「ゆとり」を持つ。

少し膨らませて捉えると、このように解釈する事も出来る。

さて、自分はどの程度出来ているだろうか。
残念ながら、総て道なかばという感じがする。

しかし、それでいいのかも知れない。
大事な事は、それらの意味する事を自分なりに理解し、努力を
重ねる事。

「努力は、楽しみへの一里塚」

これからも、「学び」「交わり」「ゆとり」をキーに、人格形成に励みたい。

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