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2012年10月26日 (金)

教育勅語の真実

明治政府によって作られた教育勅語。
以前から、どのような内容が書かれているのか、興味を持っていた。

今回、その内容と共に、作成に至るまでの経緯が書かれた図書と
出合ったので、読んでみた。

その図書とは、「教育勅語の真実」 伊藤哲夫著 致知出版社。

一読して、そうだったのかと言う思いが強く残った。
これまで、かなり誤解をしていたようだ。

儒教思想が、押し付けがましく書かれているとばかり思っていた。
しかし、事実は全く逆だった。

一切の宗教色、政治色を排除し、法律ではなく天皇の言葉として、
国民に語り掛ける形式を採ったものだった。

この作成には、井上毅(こわし)が、大きく関わりを持っていた事も
今回初めて知った。
彼の思い入れがなければ、後に日本人のDNAとして刷り込まれる
この内容も、成就しなかったに違いない。

図書は、昨年の東北大震災で、日本人が取った行動を数多く上げていた。
そこでは、廃れたと思っていた道徳心や倫理観が、まだ日本人の心に
生きている事を表してくれていた。

私が最も感動したのは、宮城県南三陸町職員で、防災放送を担当していた
遠藤未希さんの話しだった。
「皆さん、津波が来ます。逃げて下さい。」
この放送を、津波に飲み込まれる最後まで続けた。

アメリカ・ジョージタウン大学教授で日本文学の研究者でもある
ケビン・ドークさんが産経新聞に掲載した論評が、全てを物語っている。

「日本国民が自制や自己犠牲の精神に対応した様子は、広い意味での
日本の文化を痛感させた。日本の文化や伝統も、米軍の占領政策等に
より、かなり変えられたのではないかと思いがちだったが、
文化の核の部分は変わらないのだと思わされた。」

もう一度、日本人を支えている心を見直すいい機会を与えられた。
先人が積み上げて来た貴重な精神的財産を、大事にして行きたい。

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