新幹線お掃除の天使たち
日経ビジネス最新号に、興味あるタイトルの本が紹介されていた。
それが、「新幹線お掃除の天使たち」。
著者は、『現場力』で有名な遠藤功氏。
内容は、JR東日本のグループ会社である鉄道整備株式会社の物語。
通称「テッセイ」と言う。
主人公は、そこで働く新幹線をお掃除する方々である。
これまでも、日経ビジネスやテレビ朝日、テレビ東京等で紹介されて
来たようだが、余り目に止まっていなかった。
しかし、新幹線をよく利用する私にとっては、現実の素晴らしい働き
ぶりをよく目にしており、読んだり聞いたりするまでもなかったのである。
だが、改めて、どうしてそのような働きが出来るようになったのか
本のタイトルを見て、知りたくなった。
読んでみて、やはりと思った。
経営する側の、現場を動機づける工夫等が、並々なものでなかった。
普通に考えれば、清掃を仕事とする職場を活性化する事は、
容易でないはず。
それを、外国からも視察に来る程の仕事人として育て上げた。
現在、新幹線は、過密ダイヤで動いている。
東京駅での東北・上越新幹線等の折り返し時間は、12分。
降車に2分、乗車に3分、結果として清掃時間は7分しかない。
そして、仕事は清掃だけに止まらない。
「トータルサービス」のコンセプトの下、ホームでの乗客のサポートも行う。
その一環としての、礼に始まり礼に終わる仕事ぶりは気持ちがいい。
外国の方々は、さぞかし驚いているだろう。
「これが、日本人か。」
心の叫びが、聞こえて来そうだ。
我々も見習いたいものだ。
全ての仕事には、意味がある。
「一隅を照らす、これ国宝なり」
最澄の言葉が、頭をよぎった。
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