« 求められる3つの力 | トップページ | ものまね女王福田綾乃 »

2013年1月28日 (月)

「陽明学」を読む

陽明学とは、明の儒学者王陽明が著した儒学の一派。

 

「名分」を重んずるうちに形式ばかりを問題にするようになって
しまった朱子学に対して論じられた。

 

陽明学では、孔子が説いた「礼」に従う時に「仁」の精神を
忘れるべきではないとした。

 

つまり、朱子学で軽視された感情(気・心)を大切にし、感情と
形式(理)の一体化を目指した。

 

「知行合一(ちこうごういつ)」という考え方である。

 

簡潔に言えば、知識としての言葉を重ねても、行動が伴わ
なければ意味がないと言う事。
知識と行動は、一体として捉える必要がある。

 

王陽明が言い及んだものに、知行合一以外に、以下の
考えがある。

 

「事上磨錬」「致良知」や「心即理」が、それらだ。

 

事上磨錬(じしょうまれん)とは、どこでも自分が置かれた所
で修養するという事。
仕事上でも、プライベートの場でも、そこが修行の場と心得る。

 

致良知(ちりょうち)とは、良心・良知という心の鏡を澄ます事。
深く自分の心を訪ね、本来持っているけがれのない純粋な
自分の考えに気づくように研鑽する。

 

心即理(しんそくり)とは、周囲の出来事に、自分の心が皆
映し出されるいう事。
花に理がある訳ではなく、美しいと思う心に理がある。

 

心は万物の理、つまり原理であり、この心を磨いて行けば
理に到達する。

 

心を尽くすというのは心の純粋な発揚であり、純粋な心に
なってこそ理と一体となり、一体になれば人は自ら主体的
に行動し創造して行く事が出来る。
心こそ理であるとしている。

 

この陽明学は、明治維新を支えた志士の精神的礎となった。
今後も、さらに教えを魂に浸透させて行きたい。

|

« 求められる3つの力 | トップページ | ものまね女王福田綾乃 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「陽明学」を読む:

« 求められる3つの力 | トップページ | ものまね女王福田綾乃 »