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2013年1月16日 (水)

深海の王者ダイオウイカ

先週日曜日に、NHKスペシャルで放映された「ダイオウイカ」。

深海に棲むこの超巨大イカは、これまで生きた姿で撮影された事がない。
しかし、今回、NHKと国立科学博物館などの国際チームが撮影に成功した。
これは、見逃す訳にはイカない。

まさに目を凝らして見入った。

ダイオウイカは、子供の頃、ディズニー映画「海底2万マイル」で初めて見た。
余りの大きさと迫力に、唾を飲み込んだ記憶がある。
何しろ、原子力潜水艦ノーチラス号と互角に戦っていたのだ。

映像の中では、クジラに巻き付いた切れた触手が映し出されていた。
失ってもまた再生するとは、タコの足と同じ。
便利なものだ。

撮影は、小笠原諸島の水深600mから800mの海域で行われた。
この範囲はトワイライトゾーンと呼ばれ、ダイオウイカの生息場所との事。

340度の視界を持つ、最新鋭の透明ドーム型潜水艇でその姿を追い掛ける。
オトリ作戦、発光生物の光でおびき出す作戦、異性を引きつけるフェロモン
作戦等、あの手この手でダイオウイカを誘い出す。

そして、遂にその瞬間がやって来た。
オトリのイカに食い付いて来たのだ。
このダイオウイカ、大きいものだと、最大で18mにもなると言う。

静かに現れたその姿は、ゴールドに輝いていた。
これはもう、自然が生み出した芸術品。
その姿に見入る学者の姿に、見入ってしまった。

今回の撮影のため、10年の歳月をかけ地道に調査・準備を進めたとの事。
そして、潜航回数100回、潜航時間400時間のチャレンジ。

潜水艇の中で見入っていた国立科学博物館の博士は、40年間、ダイオウ
イカの研究をして来たとの事。
そして、今回初めて、その生きた姿を見た。

どのような心境だったのだろうか。
きっと、言葉にならない位の感動を覚えたのではないだろうか。

努力が成果として実った瞬間。
しかし、それは新たなダイオウイカ研究のスタートとも言える。
また、未知のベールが開かれる時を、楽しみに待っていたい。

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