テレビドラマ「仁」に学ぶ
年始に再放送されたテレビドラマ「仁」。
昨日、第二期完結編の最終回が放映された。
番組自体は、TBSで第一期が2009年、第二期が2011年に放送されていた。
しかし、この時期は他に注目していた番組等があり、興味がありつつも
視聴していなかった。
今回がチャンスだと思い、第二期分11話につき、昼間ビデオに録画した
ものを深夜に見る形で、全て見通した。
まず、改めて製作の着想のユニークさに惹かれた。
「現代の医師が、もし幕末の日本にタイムスリップしたらどうなるか」
話しの展開としては、タイムスリップした脳外科医/南方仁(みなかたじん)が、
過去の人間の運命を変えることを自覚しつつも、人々を救うため、持てる
知識と周りの協力により、近代医療を実現して行くという内容。
その過程で、坂本竜馬を始め、数々の人間との交流・葛藤を描いている。
SFなのだが、壮大な人間ドラマに仕上がっている。
番組を通して貫かれているキーワードが、タイトルにもなっている「仁」。
南方仁が、「仁友堂(じんゆうどう)」という医療結社を作り活動する。
作者の「仁」への拘りが見える。
仁は、論語の中で、孔子が礼と共に大事にした考え方。
一言で言うと、「愛しむ心」だ。
この愛しむ心が、いろいろな所で訴え掛けられている。
子を、親を、恋人を愛しむから始まり、仲間を、町の人を、江戸を、
日本をまで拡大されて来る。
大政奉還後の混乱した状況の中で、野戦医療所で敵味方関係なく治療
する南方仁や蘭方医・漢方医の力を合わせた行動を見るに、人間そのもの
を、生命そのものを愛しむという、尊さのメッセージも伝わって来た。
さらに言うと、仁の心は、時代を超えて次元を超えて、伝わって
行くものなのだというメッセージも感じる事が出来た。
しかし、仁を貫くには、勇気も必要だ。
「知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼(おそ)れず」
知・仁・勇、この三位一体の姿を、南方仁に、坂本竜馬に、そして
彼らを取り巻く多くの方々に、教えられた。
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