キース氏にパラオを思う
やっと、夢から醒めた感じ。
でも、490枚撮って来た写真を見直す度に、いろいろな事
が思い出される。
そのひとつが、現地ガイドのキース氏。
50歳と言う事だったが、もっと老成した感じだった。
シワの刻み込まれた、端整な顔立ち。
何事に動じない物腰。
やさしい瞳。
ジャーマンチャネルでマンタを待っている時の、その姿が
特に印象的だった。
腕組みをして海底に立ち、悠然と遠くを眺めている。
時々、気配を感じたかのように、首を動かす。
しかし、動作はそれだけ。
突如、水面に向けて指差した。
よく見えない。
目を凝らし、気づくとマンタのシルエットが逆光の中にあった。
1枚、2枚・・・、4枚まで確認出来た。
キース氏を見ると、指を4本立てている。
ミッションコンプリート。
キース氏には、息子がいる。
男の子で、とても元気がいい。
ホテルまで車で我々を送ってくれたのだが、その車中で
騒ぐ息子を、簡潔に厳しく、しかし柔和に諭している。
それらの姿を思い起こした時、この言葉が頭に浮かんで来た。。
「泰然自若」
大自然と向き合っていると、キース氏のようになれる
のだろうか。
改めて、パラオの素晴らしさを感じた。
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