「脱力」、我が生涯のテーマか
「Iさん、今日は海底で脱力の練習をしましょう。」
「いいね。脱力は大事だものね。」
23回目の奄美でのダイビングは、脱力から始まった。
体から余計な力を抜く脱力。
これが、出来るようで出来ない。
でも、この脱力は、ダイビングに限らない。
どの道でも、達人と言われる人達は、すべからく
脱力の達人だ。
今まで経験して来た、陸上競技、フェンシング、
スイミング、それにイタリアオペラに至るまで。
「ゆる体操」と言う体操がある。
高岡英夫氏が創設した体操。
7つの身体意識を働かせながら、体から力を抜く。
センター、下丹田、中丹田、リバース、ベスト、
裏転子、レーザー
意識はするが、力は入れない。
よく分かったようで、分からない。
脱力は、生き方にも通じる。
「無為(むい)を為(な)す」
これは、老子の言葉。
自然の中の、ありのままの自分を見詰める。
肩から力を抜き、素直になり、生かされている事を
知る時、人は真実の道に一歩近づく事が出来る。
一言で言うと、宇宙との調和だ。
この心境に、一体いつになったら達する事が出来る
のだろうか。
「脱力する」のではなく、「脱力している」。
無意識と言う意識の世界。
これからも、いろいろな場を通して研鑽して行きたい。
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