これは見事な欄間(らんま)
今年の2月に、父の三回忌で兵庫県の実家に戻った時、改めて感じ
入った事がある。
それは、お世話になっているお寺の欄間の彫り物細工。
我が家は、浄土宗。
高砂市にある利生寺(りしょうじ)と言うお寺の檀家になっている。
井上家は、もともと福岡県久留米市が出身地。
しかし、祖父の代に久留米の地を離れている。
現在は、兵庫県加古川市が本籍地。
と言う事で、先祖代々のお墓も、現在は利生寺にある。
利生寺は、浄土宗西山禅林寺派に属するお寺。
現在の和尚さんがお寺を引き継いだ時、お寺を立て直した。
総ヒノキ造りの、りっぱなお寺となった。
立て直しと同時に、先代から受け継いでいる数々の貴重な財の
修復も行ったとの事。
そのひとつが、本堂の欄間だ。
両面透かし彫りとなっている凝り様で、お釈迦様に関する物語が
何枚にも渡って彫り込まれている。
加賀の名工武田有月の作と言う事。
これもヒノキの一枚板で出来ており、極彩色の岩絵具で色鮮やかに
塗り分けられている。
加賀の名工武田有月と言えば、加賀藩の成巽閣(せいそんかく)
【兼六園】の謁見の間にある欄間が有名。
極彩色の岩絵具で花鳥が描かれた欄間は、やはりヒノキの一枚板を
両面透かし彫りにしたものとの事。
両方とも、貴重なものだ。
近くに、このような貴重な文化財があっても、気づかなければそれまで。
利生寺は、子供の頃の遊び場でもあった。
お寺の敷地内を走り回り、お墓を盾にしながら、銀玉鉄砲で遊んだ
思い出がある。
今から思えば、随分ふとどきな事をしたものだ。
年を経るごとに、また感じるものが違うのも一興。
これからも、身の回りのものを、改めて味わって行きたいと思う。
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