「幸福な人生」とは
月刊「致知」に、幸福な人生についての記事が掲載されていた。
禅の研究等に、96年の生涯を掛けられた鈴木大拙博士が、
次の言葉を残されているとの事。
「人間は偉くならなくとも一個の正直な人間となって
信用できるものになれば、それで結構だ。
真っ黒になって黙々として一日働き、時期が来れば
“さよなら”で消えていく。
このような人を偉い人と自分は言いたい。」
正直、信用、黙々、さようなら
キーワードを抽出すると、こうなる。
ここまで達観出来れば、安らかな眠りにつけるだろう。
人間は、いろいろと考え過ぎなのかも知れない。
「生きる」事を、何かを実現するための手段と捉えるから
余計な力が入ってしまう。
原点に戻って考えると、健やかに「生きる」事自体が、
大事とも言える。
作家の故三浦綾子さんの話しも紹介されていた。
三浦さんの人生は、難病の連続だったとの事。
肺結核、脊椎カリエス発症、後に小説「氷点」が認められた。
しかし、その後も、紫斑病、喉頭がん発症。
直ったら、次に大腸がん、パーキンソン病発症。
「神様が何か思し召しがあって、私を病気にしたんだと
思っています。
神様にひいきにされていると思うこともあります。
特別に目をかけられ、特別に任務を与えられたと……。
いい気なもんですねえ。(笑)」
絶望のどん底でも、プラス発想に切り替えられるか。
これは、究極の世界。
先日、「プロフェッショナル仕事の流儀」で見た、
本田圭佑選手と、オーバーラップする部分を感じた。
どこまで、自分の可能性を信じ切る事が出来るか。
それも、脱力しながら。
「幸福な人生」とは、何かを追い求めている今この瞬間
を言うのかも知れない。
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