リーダーの心得
多くの企業や自治体の管理職の方々と、これまで各種の研修で
出会い、講師として皆様と切磋琢磨し合って来た。
そこで感じる「リーダーの心得」がある。
それは、一言で言うと自分の「生きる姿」で、メンバーを育成して
欲しいと言う事。
但し、「生きる姿」と言っても、いろいろなレベルがある。
高潔なレベルから、日常行動のレベルまで。
しかし、どのレベルであろうと、元は1人の人間。
僅かな言動に、その人格が表れる。
研修で見られる、素晴らしい言動の一端を紹介したい。
・研修前、講師が声を掛ける前に近付いて来て挨拶をする。
・講師の話しに反応し、アイコンタクトを欠かさない。
・うなずき、あいづち、笑顔等をタイミング良く話している相手に返し、
素直な感情表現をする。
・講義、グループ演習を問わず、他の方々の話しをしっかり傾聴する。
・笑顔を絶やさず、タイミングよく自分の意見を周りに主張する。
・グループの状況に気配りし、時にはジョークを飛ばしてメンバーを
リラックスさせる。
さらに、目立たないが、これは凄いと言う例。
・常に、自分やテーブル回りの整理整頓を行う。
・休憩に入る前に、講師に軽く一礼をしてから席を立つ。
・休憩時、研修室を出る時に、後の人が出易いように自動閉式のドア
に、屈んでストッパーを挟む。
・休憩終了後、全員の入室を確認した後、ドアを自ら進んで締めに行く。
・研修終了後、空きペットボトルを、自分の分だけでなく残された他人
の分まで持って研修室を出る。
いくら研修でりっぱな発言や発表をしても、これらの行動をすぐに
その場で実行出来ない方は、職場に戻っても気づきを行動に移す事は、
難しいだろう。
「分かる」と「出来る」との間には、深い溝が存在している。
溝の存在を自覚し、意識して行動する事が大事。
その際、必要なものは、ちょっとした勇気だけ。
「知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は(おそ)懼れず」
しっかりと、セルフマネジメントをして頂きたいものだ。
リーダーは、自らを厳しく律する存在であって欲しい。
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