USA大学オンライン授業に思う
先日、ある大学に仕事で訪問し、昼食時に雑談をしている時
アメリカの大学が始めた無料のオンライン授業に話しが及んだ。
日本の大学でも検討している大学があるとの事だったが、
これらをどう捉えるか、という点に関心は集まった。
そもそも、アメリカの大学が、どのような意図でこの企画を
始めたのかがポイント。
この会合の後、NHK総合の「クローズアップ現代」でも、同じ
テーマを取り上げていた。
そこでは、京都大学の教授が出演され、世界、特に開発途上国
のお金のない優秀な学生を支援するのに役立つ意義を、事例
を紹介しながら、強調していた。
司会の国谷氏が、大学の本当の狙いは何なのか、鋭い質問を
していたが、この質問には答えていなかった。
テレビの場では、話せなかったのかも知れない。
ここから先は、私の見解になる。
・優秀な学生を、世界中からアメリカに集める強力なしかけとなる。
オンライン授業で優秀な成績を修めた者を、教授推薦で無償で
大学への入学を許可していた。
・その優秀な者を、アメリカの企業で取り込む事が出来る。
企業がお金を支払えば、優秀な学生の修了証や個人情報を
入手する事が出来るようになっている。
・これは、巧妙に仕掛けられた産学官連携の国家戦略である。
凄い手段を考えたものだ。
大学に入学しないと学位はもらえないとの事だったが、研究者の
道を選ばなければ、何の支障もない。
正規に入学した学生から文句が出そうだが、これに対しては、
別の蜜を用意してあるのだろう。
裏を読むと、世界の頭脳を支配しようとする構図が浮かんで来る。
日本は、これに対し、どう対応して行けばよいのだろうか。
もう、この土俵では、アメリカには勝てないだろう。
先駆者の利益は、もう持って行かれてしまっている。
私が訪問した大学で私が話した事は、日本の大学でないと
出来ない事を、見出してやるしかないと。
これが出来ないと、日本のステータスは、さらに地に落ちるだろう。
100年先を見通す国家戦略が、今まさに求められている。
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