ビッグデータでは計れないもの
日経ビジネスの最新号で、ビッグデータの特集が組まれている。
ビッグデータとは、ネット上に蓄積された大量のデジタルデータを指す。
米調査会社のガートナーは、次の3つのVを特性として上げている。
ボリューム(Volume):量が多い、
ベロシティー(Velocity):情報更新の速度・頻度が高い)、
バラエティー(Variety):種類が多い。
あらゆる個人データが、現在、ネット上に蓄積されている。
私自身をとってみても、電子メールや交流サイトの利用はもちろん
クレジットカードの利用に至るまで、ネットを使わない日はない。
その度に、クラウドコンピューティングの名の下に、
膨大な個人データがネットにアップされている。
自分が意図しなくても、スマホから現時点の位置情報まで
発信されている。
そして、本人が亡くなっても、それらは活き続ける。
問題は、その蓄積されたデータを、誰かが密かに、自分の利益に
なるように利用する場合である。
これは、許せない。
Suicaが、カードの使用により蓄えられたデータを、企業に売り出す
事を発表した途端に、バッシングを受けた。
これらの動きに対応するためには、さらに厳格な公的なルールを
定める必要がある。
公的に活用を許す部分と、個人情報を守る部分の線引きルールだ。
一昔前は、考えも出来なかった世界。
しかし、それらは、あくまでも過去のデータ。
立てた課題の、仮説検証として役立つだけ。
残念ながら、未来を「予測」する事は出来ない。
未来を「予見」するのに、人間の英知に勝るものはないだろう。
ビッグデータを宝の山として活用するには、その範囲または
限界を知る等、まだいくつもの関所を通る必要がありそうだ。
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