論理の限界
最近、仕事をしていてよく感じる事がある。
それは、論理には限界があると言う事。
まずは、筋を通して説明する。
それも、相手のレベルを勘案し、相手の理解できる言葉に
置き換えて。
でも、ふと不安になるのだ。
本当に、自分の真意が伝わっているだろうかと。
過去に、こういう事があった。
相手は、日本有数の頭脳集団の管理職。
難しい言葉でも、その定義を伝えると、次のグループ演習では、
その言葉を使って議論している。
しかし、議論を聞いていると、何か空しさを感じる。
言葉が軽いのだ。
その言葉の重みを感じる事なく、会話のツールとして使っている。
それらを感じた時には、補足説明の時間を取り、
事例等を上げて、改めて解説している。
手数が掛かるが、これはとても大事な事。
深い理解がないと、そんな程度の事として認識されてしまう。
再度の説明の際は、論理は通用しない。
頭ではなく、心に訴える。
腑に落ちる状態を狙うのだ。
これが、なかなか難しい。
研修の場では、複数の方々を相手にする。
一人ひとりへの対応が出来ないので、場の空気を読む事になる。
声を張り上げたり、トーンを落としたり。
一人芝居をしたり。
こうなると、もう役者の世界。
一度、自分の体験を事例紹介し終わった直後、全員から拍手を
もらった事があった。
驚いた。
でも、嬉しかった。
それが、真意が伝わった瞬間だったから。
これからも、このスタイルを大事にして行きたい。
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