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2013年12月27日 (金)

「永遠の0」読了

「永遠の0(ゼロ)」を読了した。

最初、映画を観に行くか、本を読むか迷った。
でも、この題材は、自問自答しながら読みたいと思い、
敢えて本を選んだ。

0(ゼロ)とは、零戦の事。
正式には、零(れい)式艦上戦闘機と言い、旧日本海軍の
誇る戦闘機だった。

内容は、現代に生きる若者が、零戦の搭乗員であった祖父の、
特攻で果てるまでの足跡を辿ると言うもの。

祖父であった宮部久蔵は、天才パイロットでありながら、
生きて帰りたいという思いを強く持った人間だった。
その理由は、妻と娘に帰って来ると約束したから。

当時の状況から見れば、これは普通ではなかった筈。
その意思を貫きつつも、最後は特攻に志願した。
何とも切ない話し。

小説だと思えば、それまでかも知れない。
しかし、筆者によれば、当時このような思いの搭乗員も
いたとの事。

家族を思う気持ちは、誰もが持っている。
それを前線という極限状態で、保つ事が出来るかどうか。
これには、かなりの意思の力が必要となる。

我々生物の命の営みは、137億年に渡る宇宙創造の
歴史から見れば、まさに一瞬の出来事。

そして、人間に生まれて来る確率は、1億円の宝くじが
100万回連続して当たる割合。
その中で、愛する人と出会い次の生を育む。

この事実は、一瞬かも知れないが、永遠の価値を持つ。

筆者が、どの考えで「永遠の0」としたかは知らない。
私は、0を、零戦の0(ゼロ)ではなく「限りない一瞬」と解釈した。

この一瞬に永遠の価値を見出し、自分の道を歩む。
まさに、魂の尊さと力強さを感じた。

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