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2014年3月17日 (月)

脱力して俯瞰する

「体から力を抜いて、特に肩から先がガチガチ。」
「右手の腕の力を抜いて下さい。指先まで力が入っています。」
「喉に力が入っています。頭の上に抜けるように発声して下さい。」

上記は、別々の場面で、いつも指摘されている事。

1番目は、フェンシングのピットで。
2番目は、ジムのプールで。
3番目は、イタリアオペラのレッスンで。

そして、各々で受けるアドバイスは、以下のとおり。

「剣を見るんじゃない、相手の腕の動きを見て。」
「伸ばした腕を見ないで下さい。ボーと前の底を見て下さい。
「声は後ろから前に回して下さい、目線は斜め上を見て。」

練習の状況も、コーチ、インストラクター、先生も全く違うけれど、
本質が共通している点が実に興味深い。

・脱力する。(余計な所に力を入れない。)
・全体を俯瞰する。(着眼点を見極める。)

言葉を変えると、体と頭の柔軟性を保ちつつ、
深い所では、対象と心を同期させて行くと言う事か。

これは、ダイビングでも全く同じ。

「深呼吸をして、まず脱力して下さい。」
「手を使わず、足を使って泳いで下さい。」
「時々、上を見上げて下さい、ほら素晴らしい世界でしょう。」

太陽が差し込む水面(みなも)は、キラキラと輝き実に美しい。
海の中から見ると、また格別の味わい。
太陽の有難さを、改めて感じる事が出来る。

心をカラにして回りを見渡すと、そこは生命の宝庫。
ありとあらゆるものが、語り掛けて来る。
中層で静止すると、360度遮るものなし。

脱力して俯瞰すると、見えなかったものが見えて来る。
相手の呼吸、水の流れ、音の響き、生命の輝き。

あらゆるものが繋がっている。
これは、素晴らしい発見。

これからも、未知の世界の狭間を訪ねて行きたい。

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