天とは何か
伊與田覺氏の「人はいかにして大成するか=日本人の
精神の源流「神道」と「中庸」に学ぶ」を読んだ。
内容は、神道と中国古典の「中庸」に触れながら、
天を論じた内容だった。
世のため人のために尽くす大人は、天に通じている。
では、天に通じるためには、何をすればよいか。
まずは、学問を志すという事になる。
しかし、ものの理(ことわり)を理解するだけでは不足。
さらに、会得する世界が求められる。
「学知」ではなく「覚知」が必要。
覚知とは、悟るという事。
理屈ではなく、覚醒。
この閃きを得る世界は、教えられる世界ではない。
自分で感じ取る世界。
このためには、いろいろな場面に自分を置くしかない。
感受性の高い方は、日常生活の中でも天を感じる事が
あるかも知れないが、これはなかなか難しい。
「自分は、何のための生まれてきたのか。」
「生きるとはどういう事か。」
「命とは何か。」
天に通じるとは、これらの問いに自分なりの答えを得る事。
もちろん、天下正道を満たすものである事が必要。
この本を読んでいて気づいた事がある。
それは、自分がこれまで行って来た個々の出来事は、
この3つの問の答えのヒントを得るための動きである事。
心と体に学ぶ
音楽に学ぶ
空と海と大地に学ぶ
宇宙に学ぶ
そこには、いつも生命の営みの深さを感じて来た。
天と通じる時、自分の使命が明らかとなる。
覚醒する時を楽しみにして、今行っている事を
改めて味わい深耕して行きたい。
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