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2014年12月 3日 (水)

有言実行と不言実行

有言実行と不言実行という言葉がある。

辞書を見ると、不言実行が本家。
有言実行は、不言実行をもじって作られた言葉。

不言実行の根拠は、論語。

「先行、其言而後従之。」
:先ず行う。その言はしかる後に之に従う。

一度、論語の講義の中で、質問された事がある。
「社内では有言実行が叫ばれています。不言実行と
相対していますが、どう解釈すればいいか。」

本来ならば、それを各自に考えて欲しい。
この時は時間の都合もあり、私の考えを示した。

確かに、一見すると反対語のように感じるかも。
しかし、本当にそうなのだろうか。
見方を変えると、私には真理が見えて来る。

有言実行は、「有言」に力点が置かれている。
まず宣言する。そして、責任持って実行する。

一方、不言実行は、弟子の子貢が君子とはどう
あるべきかと孔子に問うた事を受けて発した言葉。
子貢は、弁が先に立つ秀才。商才もあった。

つまり、不言実行は、「実行」に力点が置かれている。
見る観点を上げると、実は一つのものを別の角度から
見ているに過ぎない事が分かる。

これで、真意がどれ位伝わったかは分からない。
しかし、君子つまりリーダーは、両立させる必要がある。

敢えて言うと、有言実行は計画時に心すべき事。
ビジョンを、まず宣言する。

不言実行は、実行段階に移った時、率先垂範して
自ら行動する。

表意に捕らわれる事なく柔軟に思考し、真意を
掴みたいものだ。

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