老舗に学ぶ
「百年以上続いている会社は、どこが違うのか」
田中 真澄(致知出版社)を読んだ。
当書の特長は、単なる老舗経営の解説本ではない点。
ご本人の生き方を重ね合わせ、どのようにすれば
充実した人生を送れるかに言及している。
最も印象に残った言葉が、越中富山の薬売りの
七楽の教え。
「楽すれば 楽が邪魔して楽ならず 楽せぬ楽が
はるか楽楽」
富山の薬売りは、顧客志向に徹していた。
先用後利、配置販売、懸場帳が3大要素。
お客様のためには、労苦を惜しまなかった。
著者は、江戸時代初期の商人出身の思想家
石田梅岩の教えも、熱く紹介していた。
梅岩は、神道・仏教・儒学を習合した「商人道」を説いた。
後に、弟子がそれを「石門心学」として世に広めた。
正直、倹約、勤勉、孝行が、そのエッセンス。
江戸に発する多くの老舗が、この教えを家訓として
取り込んでいる。
陰徳の重要性も説いていた。
陰徳とは、人に知られないようにして、
世のために善い事を行う行為。
これら以外にも、専業一筋、基本徹底と自己革新、
自分の欲望を抑える、自助力と人間力等の重要性を
訴えていた。
老舗に学ぶ点は、会社経営のみならず、人生経営
にも大いに役立つ。
自分の得手に集中し、謙虚に自助の生き方を貫く。
そのための、準備を怠らない。
自分も、心して臨んで行きたい。
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コメント
ブログ見つけました、本日は大変お世話になりました、有難うございました。これからも夢のスケッチブックお邪魔させていただきます。
投稿: E@北缶 | 2015年3月 6日 (金) 20時44分