「人は誰もが「多重人格」」読了
久しぶりに、田坂広志氏の新著を読んだ。
そこに書いてあったのは、多重人格の勧め。
普通ならば、多重人格という言葉からは、あまりいい印象は受けない。
八方美人であったり、日和見主義であったり。
果ては、多重人格の犯罪者のイメージまでも。
でも、物事は、全て二面性を持っている。
陽の当たる方から見れば、それは限りない可能性を秘めている。
状況に応じて、いくつもの顔が自動的に切り替わる。
そして、その度に、その顔に合わせた才能が開花する。
そのために大事な事は、違った世界に自分を置き、見詰める事。
でも、違う世界に挑む事には、勇気がいる。
本の中では、ハードルを下げるために、匿名でネットの書き込みを
する等を上げられていた。
しかし、この程度では、得られるものが少ないだろう。
著者が仰っているように、「体験」が必要。
体で感じる取る世界が求められる。
その現場へ行き、活きた空気を吸い、実際に行動する。
まさに、健全な精神は、健全な体に宿る。
体を動かす事により、初めて深く気づき、心に火が付く。
遺伝子学者の村上和雄氏が、こう言っている。
「遺伝子の98%は、眠っている。」
人間は、生物学的に見ても、多大な潜在能力を持っている。
後は、自分を信じて、進めるかどうか。
ここで必要になって来るのが、「志」。
哲学やポリシー、価値観と言ってもいい。
ベースになる「志」がなければ、気づきの質が異なって来る。
大事な事は、自分をいい意味で愛おしむ事。
この世に生み出された意味、つまり天命を捉え、努力を
重ねる事。
その過程で、自ずと磨かれ「多重人格」が形成されると思う。
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