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2015年9月12日 (土)

北辰其の所に居りて

リーダーシップを考えるに当たって、いつも
頭に浮かぶ論語の章句がある。

「政(まつりごと)を為すに徳を以てすれば、
たとえば北辰其の所に居りて、
衆星之に共(むか)うが如(ごと)し。」(為政2)

:政治を行うに、仁の心から発する恕(おもいやり)を
持って行えば、例えば北極星が動かずに、
多くの星がそれに向かって来るように、
その徳を慕って集まって来るものだ。

論語の徳治主義を、絵に描いたような言葉。

リーダーシップの発揮の仕方も、いろいろある。
環境変化の激しい今日、置かれた場面に応じて、
数々のスタイルを切り替えながら発揮する事が
求められている。

しかし、どのスタイルを取るにせよ、ベースと
して持って置きたいものがある。
それが、人間力。

これを無くしては、どのスタイルを取ろうとも、
人心を掌握出来ない。
出来ない所か、離れて行く。

上級管理職以上の皆様には、この点を
いつも、言葉を替えながら訴えている。

彼らの采配が、組織を左右する。
と同時に、自分の行く末も決定付ける。

在職中に幾多の経験を活かし、魅力ある人間に
育てる事が、組織を離れた後、身を助けてくれる。

しかし、これが業績主義の嵐の中で、実行出来ない。
ここまで来ると、軸の太さを求められる事となる。

自分を、どこまで信じて行動する事が出来るか。
最後は、自分との闘いの場。

周りと戦うのではなく、自分との闘い。
心して臨んで頂きたいものだ。

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