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2015年12月 9日 (水)

「養生訓」読了

「養生訓」は、貝原益軒(かいばらえきけん)が
江戸時代の半ばに著した、日常生活の養生書。

当書の根本精神が、総論の冒頭に書かれている。

「人の身は父母を本(もと)とし、天地(あめつち)を
初(はじめ)とす。」

「天地父母の恵みを受けて生まれ、また養われたる
我が身なれば、我が私の物にあらず。」

我が身は、天地父母から授かったもの。
だから、粗末に扱ってはならない。
そして、これが天地父母に対する「孝」の由縁だとしている。
まず元気でいるが、親孝行の一歩。

これは、「孝経」の「身体髪膚(はっぷ)、之を父母に受く、
敢えて毀傷せざるは、孝の始めなり」の考え方が
基となっている。

今回、口語訳を通して全編を読んだ。

いろいろな古典の言葉を引用して、生活や食事に
対するきめ細かい指導が、詳細に記されていた。

今となっては、医学的に正確な記述ではないかも
知れない。

しかし、全体を通してみると、まさに予防医学の
考えが貫かれている。

病気になってからどうこうするのではなく、
病気にならないための心得の数々。

心を平静に保つ。
偏った食事をしない。
度を越した行動をしない等。

何と、年齢ごとの、守るべきセックスの回数まで
記されていた。

全てを我が身に置き換え、セルフマネジメントに
注力して行きたい。

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