「闘戦経に学ぶ」読了
日本に、このような書があったのか。
それが、最初の印象。
その書は、日本最古の兵書である「闘戦経」。
900百年前、平安時代末期に書かれた戦いの極意書。
今回、齋藤孝氏の解説書で味わった。
著者は、朝廷で書物を管理していた
大江匡房(おおえのまさふさ)。
そこでは、日本の戦うスタイルを宣言していた。
一口で言うと、正々堂々となる。
「闘戦経は孫子と表裏す。孫子は詭道を説くも、
闘戦経は真鋭を説く、これ日本の国風なり。」
孫子の兵法と比較しながら、論旨を展開していた。
これには、賛否両論あるだろう。
詭道とは、決して卑怯な手を意味している訳では
ないが、匡房は、そう受け止めなかったのかも。
一読して思った事。
それは、日本は、やはり昔から直球勝負の国
だったのかという。
でも、これからは、カーブやフォークも必要。
枠を広げて考える必要がある。
しかし、心に残る言葉も、いくつも出会った。
「骨」にまで達した知識でないと役に立たない。
動きには、常に「断」つまり「区切り」が必要。
最終決断したら、もう「戻らない」。
「極限」まで追い込めば、何が必要か見えて来る。
「懼れ」を抱かず、これをやり通す覚悟で事に当たる。
「心の温かみ」と「戦う気力」、この二つの火が欲しい。
心して行きたい。
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