日記の下の五線譜
月刊「致知」4月号に掲載された、作曲家 船越徹
(83歳)氏と筑波大学名誉教授 村上和雄氏の対談が
興味深かった。
対談テーマは、「喜怒哀楽の人生を生きる」。
村上氏が質問者となり、船越氏が答える形。
船越氏は、日本を代表する作曲家。
日本の情緒を紡ぎ出す演歌を生み出し続け、
これまで世に送り出した数は、5000曲以上。
17歳で作曲家を志した後の人生を、連綿と語られ
ていた。
その中で、以下の言葉が、特に印象に残った。
「作曲家を本格的に目指そうと決めてから、
日記をつけるようにしました。」
「その日にあった出来事を書いて行く。」
「その下に五線譜を引いて、その日の文章に合った
メロディを書き込んで行く。」
「そうやって、その日の喜怒哀楽を形にして行く事を
何年も続けました。」
自分の感じた事を、日々音楽で綴って行く。
何と素晴らしい営みではないか。
努力の仕方も、いろいろある。
・大学等教育機関で勉強する。
・高名な先生に従事する。
しかし、自分の心と対話しながら、自分に習う
という方法もあるという事。
この場合の評価者は、聴いて頂く方々。
即、本番の世界。
長い年月の中で、育まれて来た感性は、嘘を
つかないという事か。
改めて、その道程に感じ入った。
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