ゼロベース予算の凄さ
日経ビジネス最新号で、興味深い特集が掲載されていた。
シリーズ「真・世界企業への焦燥」
ビールM&A最終決戦
国内4社トップが語る苦悩と覚悟
ビール世界最大手ABインベブが、世界2位のSABミラーを
今年中に統合する。
統合後の世界シェアは、3割となる。
売上高は、単純合算で7兆8000億円。
国内ビール大手4社の売上高合計を上回る数字。
4半世紀で、ブラジルの地場メーカーが急成長。
「小が大をのむ」買収を、数年単位で繰り返し、
巨大グルーバル企業へ。
このプロセスを、単純に「ファンド的」と見ると、
本質を見誤るとあった。
当初から「世界最高の会社を作る」ことをビジョンに掲げ、
全てをその目標に向けて集中して来た。
ビジョンがいかに大事かを物語っている。
そして、買収先の企業価値を高める上で欠かせないのが、
コスト削減と実力主義の徹底とあった。
「ゼロベース予算」を、毎年組む。
これは、前年実績を基に策定するのではなく、
毎年、ゼロから積み上げていく。
交通費や通信費に至るまで、細部に渡って見直し、
前年よりも、必ずコストを引き下げる。
「コストはツメのようなもの。常にカットし続けて
行かなければダメ。」
これは、経験から考えると、かなりハードルが高い。
仕事の進め方を、全て見直す事と同じ。
世界一でも、役員の交通手段も、全てエコノミー。
まず、範を示す。
揺るぎないビジョンの下、金と人の徹底した管理。
記事を読むと、徹底の度合いが違う。
必要ないものは、切り捨てていく。
日本企業は、どう対応していくのだろうか。
古巣の会社に、思いを馳せた。
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