「青年の大成」読了
故安岡正篤氏の言行録である
「青年の大成」を読了した。
安岡氏は、昭和の碩学と称えられた方。
歴代首相のご意見番として、戦後の日本を、
縁の下で支えられて来られた。
内容は、どれも示唆に富んでいた。
それも、1本軸が通っている。
考えの深さと共に、力強さを感じた。
「寸陰を惜しむ」と言う項があった。
そこに、三上(さんじょう)という考え方が
示されていた。
枕上(ちんじょう) :就寝前の時間活用。
馬上(ばじょう) :車上または途上での時間活用。
し上(しじょう) :お手洗いでの時間活用
これら以外でも、僅かな時間を、積極的に
活用する事を勧められていた。
全く、同感。
また、「心明るく、望(のぞみ)清く」という項もあった。
明と清は、古来からの日本民族の信仰の神髄との事。
ここから、惟神(かんながら)という日本古来の
清浄な生き方が導き出される。
徳性を、人間の本質的要素と捉え、磨き続ける。
それと共に、知識を附属的要素と捉え、しっかりと
身に付ける。
そして、それらを習慣とする事の大事さを
訴えられていた。
今の世にいらしたら、どのような事を言われる
のだろうか。
安岡氏に恥じない、日本でありたいものだ。
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